Apple社のCEOであるSteve Jobsが亡くなられた事は、TVのニュース速報で知りました。その日のニュースでは、多くのAppleファン達が「喪失感…」と答えていて、僕も同じ感じを持っていました。実はそれと同じ雰囲気での喪失感を、以前にも感じた事がありました。それはKaren Carpenterが亡くなられた時です。つまり「彼は僕にとってHeroだった」という事を自覚させた瞬間でした。
現在までで約21年の付き合いがあるMacintoshパソコン。その間には、MacintoshのおかげでDTP環境が発展し、Steve JobsがAppleに戻った後、iMacによってインターネットへ簡単にアクセス出来る環境が家庭に生まれ、iPodによって新しく生まれ変わった音楽環境が得られ、iTunesによってその音楽をいつでも得られる環境になり、iPhoneによって…、iPadによって…、そしてこれからはiCloudによって家庭にインターネットストレージ環境が整う時代になりそうです。いつも『i』という『家庭』の事を考え、その欲求に疑いなく進んでいった人物がSteve Jobsだと思っています。Appleは、ハードウェアとソフトウェアを両方抱えた現代は非常に珍しい会社です。そのおかげで、トータルプロデュースが可能になり、Appleの世界観を強く打ち出す事が可能です。既にあった物(テクノロジー)をつないで行き、それを置く環境をも整え、ひとつのパッケージ化をさせる。それがAppleの世界観。そのディレクターでありプロデューサーがSteve Jobsだったのです。「Steve Jobsが居なくなったらAppleの未来はやばいんじゃない?」とTVで話されている事がありますが、死を予感している人が、未来のビジョンを描かないはずがないと、僕は思っています。Steve Jobsの夢はまだ続いて行きます。そしてそれを押し進めるAppleは、それの地図に沿って進んで行くでしょう。
それを確信させるのは、Appleのウェブサイトに掲載さている彼の写真。その彼の写真ファイル名は『t_hero.png』。Appleにとって、彼はヒーローなのです。